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【平家物語】第3話のネタバレ感想と考察|鹿ヶ谷の陰謀

平家物語の第三話を視聴しましたので、視聴レビュー、ネタバレありの感想を書いています。

記事内容にはネタバレを含みますのでご注意下さい。

平家物語 第三話のストーリーあらすじ

第二話から6年が経過、重盛一向は厳島神社へ向けて船旅。

鹿ケ谷の陰謀

鹿ケ谷=「ししがたに」

鹿ケ谷の陰謀、鹿ケ谷事件

京都郊外にある鹿ケ谷で平氏討滅のための密議が行われた。

 

厳島神社

重盛、びわ、維盛、資盛、清経ら一行は船で厳島神社へ。

入内して6年、未だ子を授からぬ徳子のために厳島神社に舞をささげる。

 

 

藤原氏と延暦寺のいさかい

加賀国を治めている藤原師経(ふじわらのもろつね)と兄、師高(もろたか)が、ある山寺を訪れた際にちょっとした揉め事を起こし、その腹いせに火を放ち寺を燃やしてしまう。その寺は延暦寺に関わる寺であり重盛は延暦寺から師経とその兄の処分を求められる。

しかしその師経の父は後白河法皇の側近である西光であったことから、後白河法皇も処遇をもてあます。

山法師たちは神輿を担ぎ内裏へと進軍。朝廷へ強訴。

後白河法皇は重盛を呼び出し、内裏の門を警護させます。

山法師たちは追い返すだけで急所を狙わずに、また神輿は神の依代であると考えている為神輿へ攻撃も禁止しますが争いの中でそのどちらも守られることはありませんでした。

 

鹿ケ谷の陰謀

後白河法皇や西光らは俊寛の別邸がある鹿ケ谷で力を持ちすぎた平家に対抗すべく源氏の力を借り、打倒平家の密議を凝らせるがその場にいた者が清盛に密告したことで陰謀が明らかとなり西光や俊寛らは捕縛され死罪や流刑に合うことに。

後白河法皇をも捕らえようとしている清盛に対応すべく重盛は「自分を信ずる者は参集せよ」と皆に触れるよう維盛に命じます。

 

重盛と清盛

後白河法皇の元へ向かうつもりの清盛を止めに来た重盛。

清盛は非は鹿ケ谷の者どもにあり、朝廷に仕える平家を討とうと考えるなど悪逆無道と言い放ちます、その鹿ケ谷の場には後白河法皇も居ましたが、清盛は平家に逆らう者をのさばらせて置く気はなく法皇も幽閉しようと考えています。

長いようでほんの少し間を置き

重盛は自分も屋敷に兵を集めていることを清盛に告げます。

清盛は珍しくここで重盛のことを「面白い」と言いかけますが、それを制すように重盛は「その兵は、父上、あなたを討つための兵でございます」とはっきりと父に宣戦布告。

忠考を説く重盛は進退窮まれりと法皇の元へ行くのならば自身の首を斬れとまで言い放ちます。

 

忠臣孝子

重盛は後白河法皇と父・平清盛の狭間で相当に大変な思いをしています。

後白河法皇に忠義を尽くす忠臣であろうとすれば、父への孝に背くことになり

また、父への孝を選ぶのならば朝廷に背く逆臣となり。

進退維谷まる(しんたいこれきわまる)=進むも退くも出来ず苦境に立つ。

 

重盛は第三話の最後のシーンで「父上、ここを動かれるならば、私の頸を刎ねてからにして下さい」と発言しました。

この時の重盛は結局「忠考」のどちらかを選んだのでしょうか。

一見すれば「忠」を選んだから父の前に立ち塞がった様にも思えますが、本当の意味で忠を選んだのならば法皇を捕えんとする父を止めるため屋敷に集めた兵を率いて父と戦うこともできました。

しかし重盛は父に刃を向けることはせず、具足も着けずに説得に来ました。

「忠」を果たしながら「考」も捨てず、父に自分の頸を刎ねろと決断を任せたのかもしれません。

 

つまりこの時の重盛は忠孝のどちらかを選ぶことはしていないと言えます。

重盛は当時「忠臣孝子」(ちゅうしんこうし)と呼ばれていたそうで、忠孝一如、忠と孝を一体として体現しているのです。

平家物語 第三話の気になったシーン

第三話とてもよかったです。

いくつか気になるシーンもあったのでまとめてみました。

 

びわの船酔い

冒頭、厳島神社へ向かう船の上でびわは船酔いをしていました。

重盛と維盛は優しく心配をして、清経は船酔いという現象に興味があり、資盛はからかうような態度を見せていました。

なんてことのないシーンですが、いずれ起こる海戦などで少し関わってきそうだなぁと思ったり。

 

びわの青い目

今回はびわの目に関する描写がいつもと違ったように感じました。

厳島神社にて維盛ら3人を見つめるびわが青い目をそっと閉じて前へ歩きだすカットがあり、その次の徳子との会話のシーンでは左目で徳子を見るびわのカットが入ります。

「青い目でさきを見ることをやめた」ような印象ですが。

後半で清盛の元へ向かう重盛を追いかける手前のカットではびわの後ろ姿だけが映し出されます。(上記画像)この時にキーンという音が鳴っており、この音はびわが未来を見る時によく鳴っている音でした。

前半では瞼を閉じたびわの青い瞳でしたが、後半では再び目を開きます。

さきを見ることへの覚悟のあらわれの様にも感じました。

 

今週の花

平家物語は花が数多く登場して毎週の楽しみにもなっています。

梅の花言葉は「高潔・上品・忍耐・忠実」

現状の徳子をうまく表現しています。

アジサイ=紫陽花

アジサイの花言葉は「移り気・浮気・無常」

捕らえた西光を責め苛む清盛のシーンで映されました。

椿

西光の死罪は椿の首がぼとりと落花するカットで表現。

白い酒瓶の首を叩き落としていた西光が、逆に平家に首を落とされる対比。

 

カメラワーク

ダッチアングルという傾きによる「不安定さ不安の表現」

窮地に立つ重盛の心情か、平家の未来の暗示か、色々な表現方法があるなと感心します。

 

親子の対立する2分間のシーンは二人の思惑や床を踏みつける動作、表情、劇伴などあらゆるものがぐっと凝縮されていて、その迫力に涙が溢れそうになりました。

 

清盛と重盛のシーンでかかっているBGMは「boy’s own」

サントラでは4曲目に収録されています。

この曲は作中でもとてもかっこいい曲ですが、フルで聴くとさらに良くアーメンブレイクを余すことなく堪能できる曲です。2分1秒~2分5秒あたりのビートは天才的です。

 

白山事件

山法師たちによる内裏への強訴。

神輿は神が降りる依代、この時代では神罰や仏罰が信じられており、重盛も作中で屋敷を燃やされてしまった時に神輿を傷つけた罰かと言っていました。

清盛も神罰や仏罰に重きを置いているために延暦寺への攻撃には消極的だったようです。

平家が延暦寺との対立を避ける様子は第二話で話題にあがっていました。

白山事件を語るびわ、悠木碧さんの語りは今回も素晴らしかったです。

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今回も非常に面白かった平家物語。

歴史の勉強にもなるし、面白いしで最近のアニメの中でもトップクラスに良い作品。

 

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